支部長ご挨拶
会員の皆様には日頃より、北陸支部の活動にお力添えを賜り御礼申し上げます。
この一月一日に発生しました令和6年能登半島地震で被災された皆様に心からお見舞いを申し上げますとともに、
亡くなられた方々のご冥福をお祈り申し上げます。
震災への対応ですが、北陸支部では北陸地方整備局との災害協定に基づき出動要請に迅速に対応してまいりました。
これまでのところ、9件21箇所の権利調査、用地測量、物件調査等に対応いたしました。出動された会員の皆様に感謝申し上げます。
次に、(一社)日本補償コンサルタント復興支援協会に加入されている会員の皆様には、被害を受けた建物に関する「公費解体業務」に対応されております。
対象件数は、新潟県約1千件、富山県約1千6百件、石川県約2万1千件となっています。
さらに、3月末に日本補償コンサルタント協会本部と北海道、東北、中部の3支部からの義援金を、
石川県部会役員の方に同席いただき石川県土木部長にお渡ししてまいりました。
復興に向けてはこれからが正念場であり、私ども補償コンサルタントとしても復興事業の一端を担う立場で最大限の協力を
しなければならないと考えております。支部一丸となって尽力するため引き続き皆様のご協力をお願いいたします。
さて、国土交通省の令和6年度の公共事業関係費は5兆2,901億円と、令和5年度比1.00倍を確保し、維持しております。
また、北陸地方整備局配分事業費のうち、令和6年度の直轄の当初予算は1,667億円と令和5年度比1.07倍となっており、
防災・減災、国土強靱化のための5ヵ年加速化対策をはじめ、国土強靭化の取組みを計画的に進めることとされております。
北陸では、昨年、今回の能登半島地震とは別に震度6強の地震が珠洲市付近を震源として発生しておりますし、
富山県・石川県で線状降水帯による豪雨災害がありました。
また、一昨年は8月の豪雨で、新潟県北部や石川県において大きな被害が発生しております。
令和元年10月の台風19号による災害に対しては、「信濃川水系緊急治水対策プロジェクト」が実施され、
大河津分水路の大規模改修事業も含めた各種事業に予算が投入されております。
私ども補償コンサルタントとしましても、こうした社会資本整備のために一層貢献できるよう、努力が求められております。
次に、国の重要施策である所有者不明土地対策が進められています。
この施策に関して、「北陸地区土地政策推進連携協議会」が設立されています。協議会の一員として、貢献できるよう努めて参ります。
種々の施策や活動に対応するためには、技術力を高めていく不断の研鑽がますます必要になります。
支部としましても継続的に研修、講習会等を実施することにより、会員の資質と技術力の維持・向上に努めて参りたいと考えております。
また、(一社)日本補償コンサルタント協会を取り巻く課題として、「事業量の確保」、「担い手の育成」、「新しい領域の拡大」等もあり、
継続的な粘り強い活動が求められています。会員の皆様には引き続きご理解とご協力を賜りますよう心よりお願い申し上げます。